VMware vSphere 4のストレージ機構(1)
主要サーバ仮想化ソフトウェアであるVMware Infrastructure 3の後継バージョン、「VMware vSphere 4」が登場した。「クラウドOS」をうたい、基本機能を大幅に強化するとともに、重要な機能追加を行った。本連載では...
現在自宅検証環境では、NICのポートが4つあることから、2つをサービス系、2つをiSCSIとの接続のためのストレージ系に分離して使用しています。
しかしながら、2つ以上のNICを指定したとしても、そのままではアクティブ-アクティブまたはアクティブ-スタンバイでしか使えないはずです(IPハッシュと、スイッチ側でリンクアグリゲーションを使用すれば、負荷分散はできます)。
そこでESX4.0以降ではiSCSIソフトウェアイニシエータのPort Binding機能というモノを使用して、マルチパスを構成することが出来ます。
詳細については、上記のURLのままですが作業内容をそのまま書いてみようかと思います。
手順
1. iSCSI接続を構成するvSwitchに接続される、物理NICとVMkernelを1対1で構成します。
POINT
コレについては参照Webサイトを参考にしてください。
2. iSCSIソフトウェアイニシエータ機能を有効化するため、現状を確認する
POINT
vmhbaの数字は変わります。ご自分の環境でお確かめください。
~ # esxcli swiscsi nic list --adapter vmhba37
Errors:
No nics found for this adapter.
3. iSCSIインターフェースとして、VMkernelを追加する。
~ # esxcli swiscsi nic add --nic vmk2 --adapter vmhba37
~ # esxcli swiscsi nic add --nic vmk1 --adapter vmhba37
~ # esxcli swiscsi nic list --adapter vmhba37
4. iSCSI Port Bindingが構成されているか、以下のように表示されることを確認する。
~ # esxcli swiscsi nic list --adapter vmhba37
vmk1
pNic name: vmnic3
ipv4 address: 10.0.0.1
ipv4 net mask: 255.255.255.0
ipv6 addresses:
mac address: 00:15:17:48:2c:77
mtu: 1500
toe: false
tso: true
tcp checksum: false
vlan: true
vlanId: 0
ports reserved: 63488~65536
link connected: true
ethernet speed: 1000
packets received: 76782424
packets sent: 247014316
NIC driver: e1000e
driver version: 1.1.2-NAPI
firmware version: 5.6-2
vmk2
pNic name: vmnic0
ipv4 address: 10.0.0.3
ipv4 net mask: 255.255.255.0
ipv6 addresses:
mac address: 00:1b:21:61:47:68
mtu: 1500
toe: false
tso: true
tcp checksum: false
vlan: true
vlanId: 0
ports reserved: 63488~65536
link connected: true
ethernet speed: 1000
packets received: 216389
packets sent: 213158
NIC driver: e1000e
driver version: 1.1.2-NAPI
firmware version: 1.8-0
5. 構成を登録し、I/Oがマルチパスで構成されることを確認する。
- ターゲットLUNの検索(ストレージの再スキャン)
- [データストアの詳細] – [パスの管理]で、複数のパスが構成されていることを確認する。
以下の画像は、ESXiサーバ側のNICは2つ、iSCSIサーバ側はNICが一つの状況での画像となります。 - ESXi、iSCSIサーバの両方とものNIC2つずつあれが、4つのパスが見えると思います。
以上で、iSCSIソフトウェアイニシエータを使用したPort Binding機能を有効にする方法は終了です。
私も詳細についてまだ確認できていないこともあるので、間違い等あればご指摘ください。