
先日、以下のような記事を書きました。
その後すぐにTwitterで以下のようなツッコミおよび情報を教えていただきました。
おおう、素のDebianであれば、今回対象にしていた /etc/apt/apt.conf.d/99target
は自分が作成しない限りは存在しないファイルとのこと。
実際に確認してみた
確認環境:
~# cat /etc/os-release
PRETTY_NAME="Debian GNU/Linux 10 (buster)"
NAME="Debian GNU/Linux"
VERSION_ID="10"
VERSION="10 (buster)"
VERSION_CODENAME=buster
ID=debian
HOME_URL="https://www.debian.org/"
SUPPORT_URL="https://www.debian.org/support"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.debian.org/"
で実際にインストール直後に確認したのがこちら。
~# ls -l /etc/apt/apt.conf.d/
total 16
-rw-r--r-- 1 root root 1018 May 28 14:40 01autoremove
-r--r--r-- 1 root root 2379 Jul 21 11:34 01autoremove-kernels
-rw-r--r-- 1 root root 182 Feb 26 09:30 70debconf
-rw-r--r-- 1 root root 80 Jul 28 12:01 90cloud-init-pipelining
あー、本当だ・・・ 自分の思い切り勘違いですね。
公式情報は
私が知らなかった部分はここですね。
改めて
素のDebianであれば、ターゲットリリースは指定したファイルは存在せず、使用中のディストリのバーションが優先されるはずだった。
APT のデフォルト優先度の割り当て
プリファレンスファイルがなかったり、プリファレンスファイルに特定のパッケージを割り当てるエントリがない場合、そのバージョンの優先度は、そのバージョンが属しているディストリビューションの優先度となります。デフォルトで他のディストリビューションより高い優先度を持つ、特定のディストリビューションを「ターゲットリリース」としておけます。ターゲットリリースは、apt-get のコマンドラインや、APT 設定ファイル
https://manpages.debian.org/unstable/apt/apt_preferences.5.ja.html/etc/apt/apt.conf
で設定できます。後述する/etc/apt/preferences
ファイルで設定した一般優先度よりもこれは優先されますが、pin 止めしたパッケージには及ばないことに注意してください。例えば以下のようになります。
今回の問題そのものは、
と言うことになると思います。
最終的に
なので今回の問題は特定の環境(OpenMediaVault On Armbian(base Debian))での問題であって、Debianに由来した問題ではありません。紛らわしい記事を書いて申し訳ありませんでした。
@henrich さん、色々とありがとうございました。