[IT][System z] IBM System z Bloggers Meet-up に参加してきた。 #Mainframe50jp

勉強会

いつもお世話になっている、@SRCHACK.orgさんから、「IBM System z Bloggers Meet-up」っていうSystem zを見れるイベントがあるんだけど来ない、と誘われたので、なかなか見る機会がないメインフレームの大御所、IBMのSystem zを見に行ってきました。

会場は晴海にあるIBMの検証センターで行われました。
参加されている方は筋金入りのメインフレーム使いから、果ては小飼弾さんがいらっしゃったりとすごい顔ぶれが勢揃いしており、私のような興味本位だけで来た人間がいてもいいのかと心配になるようなメンツでした。

いきなりお土産は、zEnterpriseと大きく書かれたエンブレムシールとサーモスの記念マグでした。中々貴重な品なんではないでしょうか。
といった感じで最初からテンションが上がる演出があったあとは、IBM System z Bloggers Meet-up本番の始まりです。

内容は以下の通り。

  1. クラウド基盤の最新動向 (社団法人クラウド利用促進機構 総合アドバイザー 林 雅之 氏)
  2. IBMメインフレームのクラウド戦略とビジョン (IBM System z エバンジェリスト 北沢 強)
  3. ディスカッション(モデレータ: 谷川 耕一氏)- クラウド時代のメインフレームの価値とは?
  4. 最新のIBMメインフレーム z Enterprise 見学・撮影会
  5. 懇親会

 最初はCUPAの林さんから、最近のクラウド基盤の最新事情についての説明があり、その中でのIBMの立ち位置などを離されていました。

次にSystem z エバンジェリストの北沢さんから、System zを使ったクラウド戦略についての説明がありました。この中で、最近IBMが買収したSoftLayerや、OpenStackとのかかわり方についても説明があり、現在の仮想化というハードウェアが抽象化される中でのSystem zの可能性について、いろいろな意味で面白い結果になりそうだなぁという感想を持つことになりました。

場が温まったところで今度は、クラウド時代のSystem zというテーマで、参加者でのディスカッションがありました。
こちらについては、非常に活発な議論がなされたのですが、System zがメインフレームの枠を飛び越えてきているのではないか、そして、そして、仮想化、クラウドといったトレンドの中で、System zの可用性とLinuxなどの親和性、また仮想化がなされるのであればハードウェアは抽象化され、基盤側は気にされることはないので、そこにSystem zの今後の可能性があるのではないか、などの意見が出されていました。また、他にはもっとSystem zについて触れる機会を増やすべきではないか、という意見も出されていました。例えで出ていたのですが、マクドナルドのように小さいころから味を覚えさせて大きくなっても来てもらう、というようにSustem zもz/OSやz/Linuxにもっと触れれるようにするべきではないか、という意見が出ていました(米国ではメインフレーム向けに開発することを宣言する代わりに、無償で使わせてもらえるようなシステムもあるようなのですが、日本ではまだ用意されていないとのことでした)。

 ただ、今後OpenStackやSoftLayerなども絡んでくる中で、x86だけでなくSystem zもその基盤になりうる、そして、それを使う機会を増やすことで潜在的ユーザを増やす必要があるのではないか、という流れになっていました。

 他にも、今の仮想化などはIBMが20年前に通ってきた道で、lxcや仮想化などが持て囃されるのは、IBMがクローズドでやってきたことで車輪の再発明みたいなもので、もっと早くオープン戦略をとるべきだったのではないか、という意見も出ていました。

そして、そのあとはこのイベントのメインともいうべき撮影会がありました。ここから写真が多くなりますがご了承ください。

System zで一番の大物であるzEnterprise EC12です。
今回の使用はCPUノードが3つ、空冷水冷両用のハイブリッド方式のものを見させていただきました。さすが最大級のメインフレームだけあって存在感は抜群のものがありました。一番ハイグレードのものになると完全水冷でないと冷却が追い付かないとも言っていました。それはそれで見てみたい気持ちはありました。

ラック背面の吸音材だったり、表側のIOノードやエンジニアさんが使用するコンソール(といっても普通のThinkPadみたいでした)などがありました。ストレージは別のラックにあるようで、そちらにはIOノードを経由して接続されているとのことでした。

みんな大好き緊急停止ボタンです。これを押すと、即座にエンジニアさんが駆けつけてくるそうです。また再立ち上げにはチェックが必要なためだいぶ手間がかかるようなことも仰っておりました。

Pure Systemです、今回見せていただいたのはxノードが3枚とpノードが一枚の構成のものでしたが、なかなか貴重なものが見れたと思います。というのも1シャーシの中で混在して使用できるとかいいですよね。

左2枚は最新のPower7のものです。右側のPower6は昔業務で関わったことがあるので懐かしいなぁという気持ちで見ていたのですが、Power7はさらに進化しているようで驚きました。また、業務で関わるようなことがあったら、昔よりはもう少し楽しんで使えるかなぁという感じです。

懇親会は、小飼弾さんやSRCHACK.orgさんと同じ席になれたのですが、もっと前面にSystem zを押し出してほしいと散々IBMの方にPushしておりました。私もやはり触る機会がないことにはユーザに広がっていかないので、このクラウド過渡期に乗じて進めていくのがいいのではないかなぁという感想を持ちました。

zEnterpriseはなかなか実物を見る機会はないので、本当に今回はいい経験をさせていただきました。

誘っていただいたSRCHACK.orgさん、IBM様、本当にありがとうございました。

今度行われるであろう、z/Linuxハンズオンが開催されることを期待しております。
また、イベントがありましたぜひ参加したいと思います。

この記事を書いた人

kometchtech

うつ病を患いながら、IT業界の末席にいるおっさんエンジニア。科学計算をしたことがないのに、HPC分野にお邪魔している。興味のある分野で学習したことをblogにまとめつつ、うつ病の経過症状のメモも置いておく日々。じつはRouterboard User Group JPの中の人でもある。 Amazon欲しいものリスト / Arm板を恵んでくれる人募集中

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